返田神社(読み)かやだじんじや

日本歴史地名大系 「返田神社」の解説

返田神社
かやだじんじや

[現在地名]佐原市返田

宮本みやもとに鎮座する。祭神は軻遇突智命・埴山姫神。旧村社。香取神宮の摂社で、返田悪王子かやだあくおうじ神社などといわれた。社伝によると、香取社と同じく神武天皇一八年の創建とされ、古来社殿の造営修理は香取社と同じ年に行われたという。長治三年(一一〇六)四月九日の香取社大禰宜大中臣真平寄進状(香取文書、以下中世の記述では断りのない限り同文書)に「悪王子御社」とみえ、「草那谷里」の田三反半を寄進されている。寛元元年(一二四三)には「返田王子社一宇」が、又見またみ社などとともに国司によって造営されている(同年一一月一一日造宮所役注文写)。弘安二年(一二七九)一〇月一四日の分飯司職年中行事勤役注文写によれば、一一月一三日の返田社の神事に分飯司が印手社(押手社)の押手(璽)を持って参加している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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