無尽銭(読み)むじんせん

精選版 日本国語大辞典 「無尽銭」の意味・読み・例文・類語

むじん‐せん【無尽銭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中世土倉(どそう)など質屋業者が質物を担保として利息を取って貸し付けた金銭無尽
    1. [初出の実例]「鎌倉中挙銭、近年号無尽銭、不置質物之外、依借用、甲乙人等以衣裳物具、置其質」(出典新編追加‐六四・建長七年(1255)八月一二日)
  3. 無尽講掛金。むじんきん。無尽。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無尽銭」の意味・わかりやすい解説

無尽銭
むじんせん

無尽講,頼母子講などにおいて,仲間の者が講元に支払う出資金のこと。懸銭 (かけせん) ,合力銭 (ごうりきせん) ともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の無尽銭の言及

【無尽】より

…51年〈相互銀行法〉の制定(1951年10月施行)により物品無尽会社1社を残して,すべて相互銀行に転換した。【森 静朗】
[歴史]
 中世において無尽は〈無尽銭〉として使用,〈無尽銭を貸す〉,あるいは〈無尽銭土倉〉などの表現をとる。1279年(弘安2)の史料には,石原家高に腹巻を質物(しちもつ)として無尽銭を貸した鎌倉の住人慈心のことがみえ,このことから無尽銭の貸出しは質物を取ることが原則であったことがうかがえる。…

※「無尽銭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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