追追(読み)おいおい

精選版 日本国語大辞典 「追追」の意味・読み・例文・類語

おい‐おい おひおひ【追追】

〘副〙 (動詞「おう(追)」の連用形を重ねたもの。「に」「と」「の」などを伴う場合もある)
物事が次から次へと行なわれるさまを表わす語。ひき続いて。つぎつぎと。
源氏(1001‐14頃)松風「おのづから、おひおひに内のことどもはしてむ」
太平記(14C後)一一「追々(ヲヒヲヒ)早馬を立て、六波羅已(すで)に没落せしむるの由、船上へ奏聞す」
② 物事の状態が少しずつ変わってゆくさまを表わす語。だんだん。しだいしだいに。
※交易問答(1869)〈加藤弘之〉上「諸色の直段(ねだん)がおひおひと下って参るのは、眼に見えた事でござる」
書状で、言い残したことを、いずれ書き送る意を表わす。→追って
※大政所宛秀吉書簡‐天正一八年(1590)四月一〇日「なをめでたき事追々申まいらせ候べく候」

おう‐おう おふおふ【追追】

〘副〙 (動詞「おう(追)」を重ねたもの)
① あとを追いながら。あとを追うようにして。
※木工権頭為忠百首(1136頃)雪「うちはやめ風(かさ)したさまへにぐるまに、おふおふ雪のふりもつむ哉〈源仲正〉」
② だんだんに。おいおい。
浄瑠璃・木曾物語(1655‐58頃)四「ささ木は武者のふるまいせは、〈略〉人もおふおふほろぼし、よせともの御なまでたつぬべきに」

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