追野村(読み)おいのむら

日本歴史地名大系 「追野村」の解説

追野村
おいのむら

佐原市香取字追野付近に比定される。嘉元二年(一三〇四)四月二二日の香取社大宮司大中臣実秀等連署和与状(香取文書、以下断りのない限り同文書)に「追野」とみえ、大中臣実康・実秀・実胤・実幹の四人が香取社領葛原くずはら牧の小野おのや当村など一四ヵ村の租穀検田米や金丸かねまる名などの田畠所務をほぼ四等分している。これは大中臣家内で起きていた神職および所領をめぐる内紛の結果出された妥協点である。暦応四年(一三四一)一一月一八日の忍宮の祭礼に際し、「追野くぬき内中務跡」に代わって「おりたちの三郎四郎入道」や「追野々三郎四郎入道」がそれぞれ田二反分の机役を奉仕している(康暦元年一一月日書写忍宮御祭机日記)。延文三年(一三五八)五月一日の香取九ヵ村注文に「追野内しの原 井土庭 さわら」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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