送込(読み)おくりこみ

精選版 日本国語大辞典 「送込」の意味・読み・例文・類語

おくり‐こみ【送込】

〘名〙
① 人や物を送り込むこと。
※落語・女郎買の教授(1899)〈四代目柳亭左楽〉「其所(そこ)へ今、なんだ、送り込みの妓夫(ぎふ)が来る」
能楽で、前の場の演奏が終わり、シテを間(あい)狂言役者がうしろから介添えして楽屋へ送り込むこと。
③ 大坂南地での娼妓の称の一つ。「囲い女郎」の異称。客の求めに応じ、置屋から揚屋に送り込まれる遊女
※浪花聞書(1819頃)「新町〈略〉鹿古伊送り込と唱ふ」

おくり‐こ・む【送込】

〘他マ五(四)〙
① 人や物を送っていって目的の所に確かに届ける。送り届ける。
人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)五「私達をここへ送り込んで往(いき)ましたよ」
組織の中に必要な人員を出して、ある地位につける。
※流人島にて(1953)〈武田泰淳〉「毛沼とは、警視庁が、無政府主義者の組織に送りこんだスパイの名である」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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