這ひ渡る(読み)ハイワタル

デジタル大辞泉 「這ひ渡る」の意味・読み・例文・類語

はい‐わた・る〔はひ‐〕【×這ひ渡る】

[動ラ四]
1 這って渡る。また、這うようにして行く。
「物のそばよりただ―・り給ふほどぞ、ふとうち見えたる」〈源・野分〉
2 近い距離で、車など用いずに歩いて行く。
「乗り物なきほどに―・るほどなれば」〈かげろふ・上〉
3 蔓つるなどが、這って伸び広がる。
「下にのみ―・りつる葦の根のうれしき雨にあらはるるかな」〈後撰・雑三〉

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精選版 日本国語大辞典 「這ひ渡る」の意味・読み・例文・類語

はい‐わた・るはひ‥【這渡】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. ① はってこちらからむこうに行く。はってむこうへのびる。また、はうようにして渡る。
    1. [初出の実例]「果(はた)して大蛇(をろち)有り。〈略〉松栢、背上に生(を)ひて八丘八谷(やをやたに)の間に蔓延(ハイワタレ)り」(出典:日本書紀(720)神代上(兼方本訓))
    2. 「這わたる橋の下よりほととぎす」(出典:俳諧・おらが春(1819))
  3. ② 歩いて渡る。歩いて行く。
    1. [初出の実例]「のりものなきほどに、はひわたるほどなれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  4. ③ そっと行く。忍びやかに行く。
    1. [初出の実例]「もののそばより、ただ、はひわたり給ふほどぞ、ふとうち見えたる」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)

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