造田神社(読み)ぞうだじんじや

日本歴史地名大系 「造田神社」の解説

造田神社
ぞうだじんじや

[現在地名]長尾町造田是弘

鴨部かべ川左岸、石鎚いしづち山西南の小丘上に鎮座する。祭神誉田別命・足仲彦命・息長足姫命・大雀命・少童命。旧郷社。造田八幡・是弘これひろ八幡とも称した。「御領分中宮由来」は是弘村の氏八幡の社名布勢ふせ神社とし、「光孝天皇御宇、仁和年中に京石清水勧請仕と申伝候、記録無御座候故誰人之建立も知不申候、末社七拾社と申伝候」と記す。この記事を根拠に式内社布勢神社に比定する説もある。伝承では仁和(八八五―八八九)以前に村内下所げしよに少童命を奉斎して造田明神と称し、祈年祈雨の行事を行っていたという(長尾町史)。宝蔵院古暦記(松浦文書)には承平六年(九三六)勧請、別当降夷寺とあり、その後天暦元年(九四七)宝蔵ほうぞう(現極楽寺)の導師観清により現在地に移ったとみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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