改訂新版 世界大百科事典 「連絡機」の意味・わかりやすい解説
連絡機 (れんらくき)
liaison aircraft
戦場で地上部隊を支援するための小型の軍用機。(1)空中から指揮官や幕僚が作戦指揮を行う際の乗機,(2)指揮官,文書などの輸送,(3)戦場での無線中継などが主任務である。一般に,このほか射撃効果の空中観測,偵察などの任務をも遂行する場合が多い。任務の性格上,地上部隊に近接した地域に離着陸できることが必要であり,操縦が容易で,離着陸滑走距離の短い,比較的小型の飛行機が使用される。連絡機は,民間で使用されている小型の飛行機を転用する場合が多く,セスナM310を転用したアメリカ空軍のU3,三菱MU2を転用した陸上自衛隊のLR1などがその例である。また任務の性格上,ヘリコプターを連絡機として使用する場合も多い。
執筆者:青山 謹也
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報