遁甲(読み)とんこう

精選版 日本国語大辞典 「遁甲」の意味・読み・例文・類語

とん‐こう ‥カフ【遁甲】

〘名〙 方術の一つで、神仙の術や一種占星術のこと。
書紀(720)推古一〇年一〇月(岩崎本室町時代訓)「百済の僧(ほうし)観勒(かんろく)、〈略〉遁甲(トンカフ)方術(ほうしゅつ)の書(ふみ)を貢る」 〔後漢書‐方術伝序〕

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世界大百科事典(旧版)内の遁甲の言及

【占い】より

…相占はこの外に現れたものを手がかりに(痣(ほくろ)のようなものでも重要なきめてになる),内に隠れたものを探り出す占いといえよう。その他,古代からある夢占い,時の吉凶を占う六壬(じん)・遁甲(とんこう)・太乙のいわゆる三式,風の方向や音によって吉凶を占う風角占,文字占いの測字(拆(たく)字,破字,相字),墓の地形方角と子孫の吉凶を結びつける風水,鶏の足を使う鶏卜等々,枚挙にいとまがない。このような無数の占いの底にあるものは,あらゆる事物はたがいに感応の糸によってひそかに結ばれているとする思考であろう。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」