遺伝性小脳性運動失調症(読み)いでんせいしょうのうせいうんどうしっちょうしょう(その他表記)hereditary cerebellar ataxia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遺伝性小脳性運動失調症」の意味・わかりやすい解説

遺伝性小脳性運動失調症
いでんせいしょうのうせいうんどうしっちょうしょう
hereditary cerebellar ataxia

遺伝性小脳硬化症,あるいはこの病気を初めて報告したフランスの精神科医 P.マリの名をとってマリ病,マリ失調症ともいう。一群脊髄小脳変性症 (運動失調を主症状とする) の中で明らかな遺伝性を示す疾病の一つで,小脳失調といわれる症状,すなわち歩行時や起立時の平衡障害や変換運動 (腕をまわしたり手を開閉したりする運動) の不能などがみられる。優性遺伝をするが初発は 20~40歳とやや遅く,これらの症状が徐々に発現する。また視神経萎縮を伴い,眼筋麻痺視力障害,精神異常を伴うこともある。同種疾患フリードライヒ失調症 (遺伝性脊髄性運動失調症 ) がある。

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