配する(読み)ハイスル

デジタル大辞泉 「配する」の意味・読み・例文・類語

はい・する【配する】

[動サ変][文]はい・す[サ変]
割り当てる。配置する。くばる。「要所に人を―・する」
取り合わせる。あしらう。「庭に置き石を―・する」
夫婦にする。めあわせる。
「猪之吉の娘を楠吉に―・することになった」〈鴎外堺事件
流刑にする。流す。「遠島に―・せられる」
[類語]配る配置する布置する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「配する」の意味・読み・例文・類語

はい‐・する【配】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]はい・す 〘 他動詞 サ行変 〙
  2. 割り当てる。配付する。分配する。
    1. [初出の実例]「宮、商、角、徴、羽の五音あり。或は五行に配す。〈略〉或は五色に配す」(出典:古今著聞集(1254)六)
  3. 取り合わせる。組み合わせる。人や物を適当に分けて置く。配置する。
    1. [初出の実例]「所のさま、作りたる所々、高麗人のはいしけるも理とぞ見ゆる」(出典:高倉院厳島御幸記(1180))
  4. 夫婦にする。めあわせる。
    1. [初出の実例]「注の心は后妃の善女を得て文王君子に配せうと思ふぞ」(出典:古活字本毛詩抄(17C前)一)
  5. 流罪(るざい)の刑に処する。流す。配流(はいる)する。
    1. [初出の実例]「君小角流于伊豆嶋〈略〉讒以妖惑。故配遠処」(出典:続日本紀‐文武三年(699)五月丁丑)
  6. 隷属させる。配下とする。

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