朝日日本歴史人物事典 「酒井正親」の解説
酒井正親
生年:大永1(1521)
戦国時代の武将。三河譜代最古参といわれる酒井雅楽頭系の清秀の子。通称は与四郎,名ははじめ政家,のち正親と改める。松平清康,広忠,(徳川)家康の3代に仕え,特に,天文4(1535)年,清康が近臣に暗殺されたとき,子の広忠を奉じて伊勢に逃れ,また,同11年の家康誕生のとき,臍の緒を切る御胞刀の役を勤めたことはよく知られている。永禄4(1561)年,牧野貞成の守る西尾城を攻め落とし,その功によって家康から西尾城主を命じられたが,これは,松平宗家譜代の侍が城主となったはじめといわれている。
(小和田哲男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報