精選版 日本国語大辞典 「酒浸」の意味・読み・例文・類語
さけ‐びたし【酒浸】
さか‐びたし【酒浸】
- 〘 名詞 〙
- ① 酒の中に浸すこと。さけびたし。
- [初出の実例]「卑怯者、あゆまずば任せて桶にうち入れて、いきながらの酒びたし」(出典:浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)上)
- ② =さかびたり(酒浸)
- [初出の実例]「与三郎どのは、大切な御用の事は扨措て、此ごろの酒びたし」(出典:歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)序幕)
…魚貝類,野菜,海藻などを材料にして,合せ酢をかけたり,あえたりする料理。古代から行われていた膾(なます)から分化して,室町時代以降〈酢あえ〉〈あえまぜ〉〈酒浸(さかびて)〉などと呼ばれていた料理を包括した呼称で,料理書では《料理早指南》第4編(1804)などに見えるが,一般ではより古くから使われていた言葉のようで,尾張藩士朝日重章の《鸚鵡籠中記(おうむろうちゆうき)》元禄13年(1700)8月14日条に〈醋物〉と見えている。ちなみに,〈酢あえ〉は野菜その他の精進物,〈あえまぜ〉は干魚などを材料とした場合の呼称で,〈酒浸〉は鮮魚をおろしてただちに酒に浸して鮮度の低下を防ぎ,供する直前に酒から出して膾にしたものをいった。…
…《毛吹草》(1638)には松前の名産として塩鶴の名が記されている。料理としては〈汁,せんば,酒浸(さかびて),其他色々〉と《料理物語》(1643)に見える。〈せんば〉は煎酒(いりざけ)と塩などで炒煮(いりに)にしたもの,酒浸は酒にだしと塩を加えて煮立て,それに刺身を浸しておくものであるが,すべて鶴を使った料理には,印(しるし)として〈筋(すじ)〉を上置にした。…
※「酒浸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新