衣紋竹(読み)エモンダケ

デジタル大辞泉 「衣紋竹」の意味・読み・例文・類語

えもん‐だけ【衣紋竹】

竹製の衣紋掛け 夏》「抜衣紋してきぬかかる―/虚子

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精選版 日本国語大辞典 「衣紋竹」の意味・読み・例文・類語

えもん‐だけ【衣紋竹】

  1. 〘 名詞 〙 竹製のえもんかけ。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「合羽をとりやせう。是は此まま衣紋竹へ懸けておいて」(出典:滑稽本・和合人(1823‐44)三)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「衣紋竹」の意味・わかりやすい解説

衣紋竹
えもんだけ

和服を掛ける道具。衣紋竿(ざお)、衣紋掛けともいう。洋服用のものはハンガーという。衣紋というのは公家(くげ)の装束(しょうぞく)の着付からおこったことばである。和服を脱いだあと、衣紋竹に肩、袖(そで)を通してつるすと湿気が除かれ、しわがとれて形が整う。衣紋竹は竹製または木製で、朱や黒漆塗りのものもある。60~80センチメートルぐらいの長さの棒の両端を少し曲げてあり、中央につり下げ用の紐(ひも)または金具がついている。また折り畳み式のものもある。衣紋竹は、汗のついた着物をつるして干すことから、「衣紋竿」「帷子(かたびら)竿」とともに夏の季語となっている。

[岡野和子]

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