酔坊(読み)よいたんぼう

精選版 日本国語大辞典 「酔坊」の意味・読み・例文・類語

よい‐たんぼう よひたんバウ【酔坊】

恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉一六「私が又毎(いつも)の泥酔漢(ヨヒタンバウ)になって、辻便所糞壺へでも填ってをるかも知れぬ」

よたん‐ぼう ‥バウ【酔坊】

〘名〙 (「ようたんぼう」の変化した語) 酒に酔っている人。よっぱらい。よたんぼ。
浮世草子・諸商人世帯気質(1736)一「伏見の桃見に行と連を誘へど、日頃与吉がよたんぼうに懲果(こりはて)て連立たんといふ友もなく」

ようたん‐ぼう ‥バウ【酔坊】

〘名〙 (「酔うた坊」の変化したもの。「ようたんぼ」とも) 酒にひどく酔った人。酔いどれ。よいたんぼう。
※浮世草子・傾城歌三味線(1732)一「酔(ヨフ)たんぼの大臣が」

えいたん‐ぼ ゑひ‥【酔坊】

〘名〙 酒にひどく酔った人。酔(よ)いどれ。えたんぼう。ようたんぼう。よいたんぼ。
※俳諧・俳諧新選(1773)春「宝引麻上下の酔たんぼ〈一兎〉」

よい‐たんぼ よひ‥【酔坊】

大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉二「酔ひたんぼで、いやらしい事ばかりいふて」

よたん‐ぼ【酔坊】

※浄瑠璃・万戸将軍唐日記(1747)三「そりゃ酔どれじゃ、よたんぼが来るは来るは」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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