(読み)ソ

デジタル大辞泉 「酥」の意味・読み・例文・類語

そ【×酥/×蘇】

牛や羊の乳を煮詰めて濃くしたもの。
「凡そ諸国―を貢ぐ」〈延喜式・民部省下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「酥」の意味・読み・例文・類語

そ【酥・蘇】

  1. 〘 名詞 〙 牛乳または羊乳を煮つめて作ったもの。酥油(そゆ)。蘇(そ)
    1. [初出の実例]「凡諸国貢蘇、各依番次、当年十一月以前進了」(出典:延喜式(927)二三)
    2. 「気味殊勝にして多日飢えず、在世の水は酥の如しと云へり」(出典:雑談集(1305)三)

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【甘栗】より

…この甘栗は干栗(ほしぐり)であったと思われるが,《延喜式》には干栗のほかに〈搗栗(かちぐり)〉〈平栗(ひらぐり)〉と呼ぶものもあり,それらと甘栗の違いはよくわからない。ちなみに,蘇は酥(そ)で,牛乳を煮つめたものだという。【田中 静一】【鈴木 晋一】。…

【蘇】より

…古代に作られていた乳製品の一種。酥とも書かれる。《政事要略》には,文武天皇4年(700)10月に蘇を作らせたという記事があり,これが文献上最古の記録と思われる。…

【中国料理】より

碾磑(てんがい)という水車を利用した石臼による製粉法もこの時代いっそう発達し,粉食の普及に輪をかけた。胡餅のほか,酪(乳酸飲料),酥(クリーム),醍醐(ヨーグルト),乳腐(チーズ)などがもてはやされた。陸羽の《茶経(ちやきよう)》に代表されるように唐代には飲茶の風習が広がるが,砂糖もこの期には甘蔗(サトウキビ)からとられ製糖業がおこっている。…

※「酥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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