醒井村(読み)さめがいむら

日本歴史地名大系 「醒井村」の解説

醒井村
さめがいむら

[現在地名]米原町醒井

牛打うしうち村の北東に位置。古代の東山道が通り、中世から宿の機能を果した交通の要地。江戸時代には中山道の宿が置かれた。街道にほぼ並行して天野あまの川が南西流、牛打村境で丹生にゆう川が合流し、丹生川沿いに下丹生村方面に通じる道が宿内で分岐する。北東部で天野川に黒田くろだ川が合流、北の多和田たわだ(現近江町)境に兜黛かぶと山がそびえる。地名居醒いさめ清水(居寤清水)とよばれる清泉に由来すると伝え、さまざまな伝説を残した。「日本書紀」景行天皇四〇年条に、日本武尊が胆吹いぶき(伊吹山)で大蛇の毒をうけたとき、山下の居醒泉を飲んで正気を取戻したという話があり、この居醒泉は当地の居醒清水のことだといわれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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