コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

撰集抄 せんじゅうしょう

6件 の用語解説(撰集抄の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

撰集抄
せんじゅうしょう

鎌倉時代の仏教説話集。著者,成立年未詳。9巻。 121話。神仏の霊験,高僧の法徳,発心遁世話などの説話を掲げて,著者の感想を記し,仏道をすすめる。寿永2 (1183) 年1月讃岐の善通寺で記したという跋文をおくなど,西行の著作の体裁をとり,諸国旅行中に見聞したことの回想記の形をとった記事を多数収めている。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

せんじゅうしょう〔センジフセウ〕【撰集抄】

鎌倉時代の仏教説話集。9巻。西行述作と伝えられてきたが、著者未詳。文永年間(1264~1275)ごろまでに成立。神仏の霊験、高僧の法徳・発心談など百余話を収める。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

撰集抄【せんじゅうしょう】

鎌倉前期の仏教説話集。9巻。13世紀半ばころの成立か。約100話を収める。西行作と伝えられ,西行関係の説話が多い。実際には西行作ではないが,長くそう信じられ,遁世・漂泊の歌人としての西行像の形成に大きく関与したと思われる。
→関連項目宝物集

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

せんじゅうしょう【撰集抄】

鎌倉時代の説話集。編者未詳。13世紀後半の成立か。9巻。序に〈新旧のかしこきあとを撰(えら)びもとめける言の葉を書き集め,撰集抄と名づけて,座の右に置いて,一筋に知識とたのまむとなり〉とあり,生き方の指針となる書として編まれた。編者による説話の批評・評論的な部分が多く,法語あるいは随筆のような印象を読者に与えている。全体としては仏教書というべきであろう。世の無常をさとって仏道に入れ,と説き,出家遁世者の中に見いだした“心澄む”人々の行いを描いている。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

せんじゅうしょう【撰集抄】

説話集。九巻。編者未詳。1250年頃成立か。神仏の霊験れいげん譚・発心ほつしん譚・遁世とんせい譚百余話を収める。西行作と信じられ江戸時代の作家に大きな影響を及ぼした。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

撰集抄
せんじゅうしょう

鎌倉時代の仏教説話集。九巻。著者未詳。13世紀なかばころの成立か。序文には、寿永(じゅえい)2年(1183)讃岐(さぬき)国善通寺で記したと書いてあり、作中に語り手が自ら西行(さいぎょう)と名のる場面などもあって、古くから西行の自作と考えられてきたが、仮託であることは明らか。内容は、西行が諸国行脚(あんぎゃ)の途上に見聞した「心澄む」理想の遁世(とんせい)者たちのおもかげを書き留め、感想、批評、教訓などを付したという体裁をとる。理想の遁世者として登場する人物は、玄賓(げんぴん)、増賀をはじめとする著名な人物や、行賀(ぎょうが)、真誉、永玄、真範、覚英などといった有名無名の僧侶(そうりょ)や官人、武士、遊女などで、種々の階層にわたるが、大部分は、なんらかの伝承を核にして話を膨らませた創作説話であると思われる。本書に大きな影響を与えた『閑居友(かんきょのとも)』(慶政上人(けいせいしょうにん)著か)とともに、鎌倉中期遁世思想のあり方を知る手掛りとなるほか、漂泊の歌人西行のイメージを形成するうえで後代に与えた影響は大きい。[小島孝之]
『西尾光一校注『撰集抄』(岩波文庫) ▽安田孝子他編『撰集抄 校本篇』(1979・笠間書院)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の撰集抄の言及

【西行】より

… 西行は若いときに公家社会から出離して,山里に閑居し,聖(ひじり)として各地を旅したために,その動静を記したものは,貴族歌人たちにとって早くから伝説化の芽をもっていた。旅の歌僧,遁世聖,西行に関する説話は《古今著聞集》《古事談》《沙石集》《源平盛衰記》などに記されておびただしい数にのぼり,《吾妻鏡》などにも採録されたが,とくに《撰集抄》は,鎌倉時代の各地の説話を旅する西行の見聞としてまとめたもので,西行の伝説化に大きな役割を果たした。他方西行の伝記を書いた《西行物語》《西行物語絵巻》も,中世の人々の間で,無常である現世を捨てて,孤独な旅の生活のなか花や月にあこがれる数寄の心を和歌に託すという,人間の生き方の理想をあらわすものとして読まれ,さまざまな西行伝説の原形となった。…

※「撰集抄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

撰集抄の関連キーワード今物語宇治拾遺物語宇治大納言物語古本説話集今昔物語集渋柿『今昔物語集』『宇治拾遺物語』住信禅鑑(1)

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

撰集抄の関連情報