野依・伊藤田窯跡群(読み)のより・いどうだようせきぐん

日本歴史地名大系 「野依・伊藤田窯跡群」の解説

野依・伊藤田窯跡群
のより・いどうだようせきぐん

[現在地名]中津市野依・伊藤田

中津市の東部、宇佐市と接する丘陵地帯に分布する須恵器および瓦の窯跡群。豊前平野の南にそびえる八面はちめん山より八つ手状に北に向かって派生する丘陵上に立地する。窯跡の分布範囲は東西二キロ、南北〇・五キロにわたり、行政上では野依・伊藤田と一部宇佐市清水しみずにも及んでいる。窯跡の大部分は湧水点付近に立地していたのであろうと思われ、現在の溜池周辺にある。これまでに道路建設や工場建設で一〇基の須恵器窯、一基の瓦陶兼業窯が発掘調査された。それ以外にも分布調査によって二〇基以上の窯跡があると推定される。須恵器生産は六世紀後半より開始され、九世紀前半前後まで続いている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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