野北浦(読み)のぎたうら

日本歴史地名大系 「野北浦」の解説

野北浦
のぎたうら

[現在地名]志摩町野北

近世の野北村本村の西、海岸沿いに位置した。慶長一〇年(一六〇五)八月二五日、野北浦などに黒田長政の浦掟(新訂黒田家譜)が出されている。ひこ山の南麓に位置するため、北東の風は防げたが、北西からの風波が強く、防波堤はしばしば崩れた。港の水深は浅く、干潮時にはほとんど干潟と化した。延宝二年(一六七四)七月、従来の集落は地形が悪く狭いとして移転・町立てを願出、福岡藩は海上からの景観も重視してこれを許可した(福岡藩寛文・延宝期御用帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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