野村帯刀(読み)のむら・たてわき

朝日日本歴史人物事典 「野村帯刀」の解説

野村帯刀

没年:明治9.4.29(1876)
生年:文化11(1814)
幕末安芸藩(広島県)藩士景従の子。用人を経て,藩主浅野長訓の人材登用政策により,文久1(1861)年7月年寄役(執政職)に任命され,辻将曹(維岳)らの藩政改革を支援。翌2年江戸に赴く途中,入京して尊攘運動高揚を観察。第2次長州征討に反対し,ために慶応2(1866)年5月幕命により辻と共に謹慎に処せられたが,ほどなく釈放された。同10月寄合役となり藩政指導の第一線から身を退けた。

(井上勲)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「野村帯刀」の解説

野村帯刀 のむら-たてわき

1814-1876 幕末-明治時代の武士,官吏
文化11年生まれ。安芸(あき)広島藩士。文久元年年寄(執政)に登用され,藩政改革を指導。第2次幕長戦争に反対し,長門(ながと)(山口県)萩(はぎ)藩に内通した疑いで,慶応2年幕府から謹慎を命じられる。維新後は広島総区長をつとめた。明治9年4月29日死去。63歳。名は景璉。通称は別に九郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android