20世紀日本人名事典 「野村平爾」の解説
野村 平爾
ノムラ ヘイジ
昭和期の労働法学者 早稲田大学名誉教授。
- 生年
- 明治35(1902)年6月1日
- 没年
- 昭和54(1979)年1月22日
- 出生地
- 千葉県鴨川市
- 学歴〔年〕
- 早稲田大学法学部〔大正15年〕卒業
- 学位〔年〕
- 法学博士
- 経歴
- 早大時代、極東オリンピック大会に800メートル走者の日本代表選手として出場。昭和5年から4年間欧米に留学、マルキシズムの洗礼を受ける。11年早大助教授、15年同教授、法博。2度の兵役、特高監視下の生活などをくぐり抜け、敗戦を迎える。実践的立場に立つ労働法学者で、資本主義社会の中で労働者は団結することによってのみ自らの権利を維持向上できるとし、その著「日本労働法の形成過程と理論」で、日本の労働法体系に綿密な理論的分析を加える。また民主主義科学者協会法律部会などを通じ反公害・護憲活動にも積極的に参加。44年から“明るい革新都政をつくる会”幹事として、社共統一戦線のもと美濃部都政の実現に貢献した。早大を退官した71歳で弁護士登録するなど老年にあっても活発な活動を続けた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報