兵役(読み)へいえき

百科事典マイペディア「兵役」の解説

兵役【へいえき】

軍隊の構成員である員を国家が徴集する制度が兵役制であるが,その徴集の方法をさす。強制兵役と一定の条件の下に兵員を募集して充足する義勇兵役とがある。強制兵役の場合,成年男子は徴兵の義務を負うが,年限を限り平時から兵員を軍隊に編入し在営させる徴兵制と,戦時に軍隊に参加させる民兵制とがある。戦前の日本は兵役を現役,予備役後備役補充兵役,国民兵役などに区分した。現役は適齢壮丁(そうてい)中の必要数を常備軍に編入し一定年数在営させ,予備役は現役を終わったのちの所定年数,後備役はその後さらに所定の年数を服役するものとし,戦時には現役および召集した予備役をもって戦時編制を充実し,必要があればさらに後備役を召集して特設部隊を編制した。適齢壮丁中現役に編入されなかった者が補充兵役に服した。以上の兵役を終わった者,および以上に含まれない者が国民兵役に服した。→兵役法
→関連項目義務教育志願兵制召集令状戦争の放棄徴兵忌避徴用

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「兵役」の解説

兵役
へいえき
military service

軍務に服すること。自由兵役と強制 (義務) 兵役に大別される。自由兵役は,志願兵義勇兵傭兵などのように,各人の自由意思で募兵に応じ,軍務に服する。強制兵役は,徴兵や民兵などのように,国家が強制的に軍務に服させる (→徴兵制度 ) 。一般的には,近代国民国家の出現以来,国民皆兵制度の名のもとに徴兵によって軍を編制する国が多くなった。ただ階級対立や民族対立がはげしくなると,軍隊の矛盾も同時に生じることから,平時はいわゆる職業軍人と呼ばれる一種の志願兵で軍の基幹を構成しておき,有事に大量徴兵する方法がとられる例が多い。

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精選版 日本国語大辞典「兵役」の解説

へい‐えき【兵役】

〘名〙
戦争。軍事。いくさ。
※続日本紀‐養老七年(723)四月壬寅「兵以後、時有飢疫」 〔後漢書‐質帝紀〕
② 軍務に召し使われること。軍役。
※陸奥話記(11C後か)「十二月国解曰〈略〉当国人民悉越他国。不兵役」 〔尉繚子‐戦威〕
③ 軍隊にはいり軍務に服すること。旧憲法下では徴兵制が採用され、納税および教育の義務とともに国民の義務とされていた。〔五国対照兵語字書(1881)〕

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普及版 字通「兵役」の解説

【兵役】へいえき

兵士として役務につく。また、戦争。〔後漢書、質帝紀〕(永熹元年五月詔)春より夏にり、大旱炎赫(えんかく)なり。~兵役年、離す。或いは骸斂(をさ)めず、或いは停棺收むる(な)し。

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