野豇豆(読み)のささげ

精選版 日本国語大辞典 「野豇豆」の意味・読み・例文・類語

の‐ささげ【野豇豆】

  1. 〘 名詞 〙 マメ科のつる性多年草。各地の山野に生える。茎は紫黒色を帯び他物にからみつきながら長くのびる。葉は長柄と三小葉からなり、ササゲにやや似る。小葉は長卵形で長さ五~一〇センチメートル、裏は白い。夏から秋にかけ、葉腋から総状花序をのばし小さな黄色の蝶形花を多数つける。豆果は線形で長さ三~六センチメートル、紫色に熟し、中に二~五個の種子を含み、種子の間はくびれる。種子は球形で黒い。和名は野に生えるササゲの意だが、通常原野には生えず、山林の内に生えることが多い。漢名に山黒豆をあてる。きつねささげ。からすまめ。〔日本植物名彙(1884)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android