野間郷(読み)のまごう

日本歴史地名大系 「野間郷」の解説

野間郷
のまごう

安田やすだ庄を構成する五ヵ郷の一つ。現八千代やちよ町の東部、野間谷のまだに川の上・中流域、現下三原しもみはら貴船きふね神社を産土神とする坂本さかもと中村なかむら横屋よこや下村しもむら門田かどた赤坂あかさか俵田たわらだ・下三原・中野間・下野間・仕出原しではらの地域に比定される。永仁五年(一二九七)八月日の御所大番役定書案(九条家文書、以下断りのないものは同文書)では、野間郷に四月と一〇月の年二回、領家である九条家の御所大番役が割当てられている。延慶二年(一三〇九)一一月八日の九条忠教遺誡によると、野間郷は前中納言日野俊光が臨時の恩により奉行している。康暦三年(一三八一)正月日の安田庄野間郷領家方年貢等注文によれば、野間郷は田地三六町余、総年貢米高二七五石余、うち寺家分一〇四石余・領家(九条家)分七九石余・預所分三九石余、畠二四町七段余(うち二町二段余地頭給)、畠年貢麦一三石余であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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