門田(読み)かどた

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

門田
かどた

かんどだ」「かなとだ」「もんでん」ともいう。屋敷地の外周,特に前面にある田地のこと。古くは『万葉集』にみられ,班田制でも口分田はこの門形式で班給するたてまえであった。荘園制が進むと豪族武士などの門田は荘園領主から免田として認められ,地頭の得分地を形成した。本来は屋敷に近いので自作地であるが,面積の増加につれて小作地ともなり,それがやがて武士の封建的勢力の基盤となった。

門田
もんでん

門田」のページをご覧ください。

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デジタル大辞泉の解説

かど‐た【門田】

門の近くにある田。家の前の田。
「妹が家の―を見むと打ち出来し情(こころ)もしるく照る月夜かも」〈・一五九六〉

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世界大百科事典 第2版の解説

もんでん【門田】

中世の長者(地方武士,土豪など)屋敷の門前にひろがる付属耕地(畠の場合は門畠(もんぱく)という)。〈かどた〉ともいう。屋敷を遠くはなれた山田などと対置される。通例は水利条件がよく地味が豊かで,《田植草紙》などの歌謡にも長者殿の門田の稲の豊かな収穫のさまが歌われている。春先には苗代田がしつらえられることも多い。荘園領主や国衙の検注の対象からはずされ,したがって年貢・公事(くじ)が免除されるのが通例で,地頭などの武士は広大な門田,門畠を囲い込んで,領主権を強化しようとつとめた。

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大辞林 第三版の解説

かどた【門田】

屋敷周辺、特に、門の前にある田。 「夕されば-の稲葉おとづれて/金葉
中世、武士・土豪の直営田。居館に近い良田が多く免田とされたので、在地領主支配の根拠となった。土居。堀の内。かどんだ。もんでん。

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精選版 日本国語大辞典の解説

かど‐た【門田】

〘名〙 門の近くにある田。家の前にある田。もんでん。かんどだ。
※万葉(8C後)八・一五九六「妹が家の門田(かどた)を見むと打ち出来し情(こころ)もしるく照る月夜かも」
※源氏(1001‐14頃)手習「門田の稲刈るとて、所につけたる、物まねびしつつ」
[語誌]班田収授法の令制下で、「かきつた(垣内田)」と「かどた(門田)」には私有が認められた。垣をめぐらすことによって屋敷内の私有田と見なされるという、法の盲点をついた私有田確保の方策として生まれたもの。

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世界大百科事典内の門田の言及

【門田】より

…屋敷を遠くはなれた山田などと対置される。通例は水利条件がよく地味が豊かで,《田植草紙》などの歌謡にも長者殿の門田の稲の豊かな収穫のさまが歌われている。春先には苗代田がしつらえられることも多い。…

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