朝日日本歴史人物事典 「金嘉鎮」の解説
金嘉鎮
生年:憲宗12(1846)
日本読み「きん・かちん」。朝鮮李朝末期の政治家。朝鮮の清国からの独立実現に奔走し,駐日公使館参賛官であったとき,駐日清国公使が日中両国のみを東洋における独立国と述べたのに対し,朝鮮は独立国であると断固として主張した。日清戦争(1894~95)時は新開化派として閔氏政権打倒をめざし,金弘集内閣の農商工部大臣となる。のちに独立協会運動に参加し,日露戦争(1904~05)後は大韓協会会長となり一進会の日韓合邦運動に反対した。日韓併合(1910)に際し日本からの男爵授爵を拒否し,3・1独立運動(1919)に参加後上海に亡命,その地で没した。気骨のある独立運動家として一生を全うした。<参考文献>森山茂徳『近代日韓関係史研究』
(森山茂徳)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報