金属有機構造体(読み)キンゾクユウキコウゾウタイ

デジタル大辞泉 「金属有機構造体」の意味・読み・例文・類語

きんぞくゆうき‐こうぞうたい〔キンゾクイウキコウザウタイ〕【金属有機構造体】

金属イオンと有機分子配位結合により連結し、内部に規則的な空間をもつ構造体の総称金属と有機分子の組み合わせを変えることで、細孔の大きさや性質を分子レベルで設計でき、ガス貯蔵分離触媒などに用いる機能材料として利用される。MOF(metal organic framework)。多孔性配位高分子PCP(porous coordination polymer)。多孔性金属錯体
[補説]2025年、北川進、R=ロブソン、O=ヤギは金属有機構造体の開発によりノーベル化学賞を受賞。

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共同通信ニュース用語解説 「金属有機構造体」の解説

金属有機構造体

ナトリウムや鉄といった金属のイオンと、有機分子を混ぜてできる材料一定の条件下で自然に組み上がってできる。内部に超微細な穴が多数ある「多孔性」という立体構造が特徴となる。不純物化学物質吸着するものとして活性炭があるが、狙った物質だけを吸着するのは難しかった。金属有機構造体は規則的に並ぶ多数の穴の大きさや性質を変化させることができ、特定の物質だけを取り込むことができる。表面積も大きいため、吸着量は活性炭を大きくしのぐ。(共同)

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化学辞典 第2版 「金属有機構造体」の解説

金属有機構造体
キンゾクユウキコウゾウタイ
metal-organic framework

金属と有機化合物が規則性を持ち,連続的に二次元構造や三次元構造を形成して,ナノレベルで制御された多孔性を有する物質の総称.略称MOF.多孔性配位高分子や多孔性金属錯体(PCP)ともよばれる.有機物と金属イオンを組み合わせることによって,さまざまな形や孔の大きさが違うMOFや機能を柔軟に設計し,作ることができる.孔が空いている構造を利用し,孔のサイズを調整したり,目的のものだけを優先的に吸着させたりすることによって,いくつかの分子が混在する物質から,特定の分子のみを分離したり,孔の中に分子をたくさん吸着したりすることができるので,特定のガスを閉じ込めたりすることが可能となる.このような機能を利用して二酸化炭素の吸着や変換をすることで脱炭素社会への貢献も期待できる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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