金岡新田村(読み)かなおかしんでんむら

日本歴史地名大系 「金岡新田村」の解説

金岡新田村
かなおかしんでんむら

[現在地名]岡山市金田かなだ

金岡村の南方、吉井川河口の干潟干拓開発した新田で、北は中野なかの村など。寛文年中(一六六一―七三)の開発で(一説には万治三年)、請負人は大坂町人鴻池仁兵衛・金谷三郎兵衛・三好三折の三人であった。しかし、請負人が年貢上納時期を明らかにしなかったこと、借銀の決済をしていないこと、また入植者約八〇人のうち二四、五人いた他国者の評判が悪かったことなどで寛文一一年請負人側と藩側が対立。新田請負人は新田を藩に譲渡し、入用銀の反済残銀を免除してもらうことで撤退、藩は他国からの入百姓も同年の年貢分にあたる一〇六石余を作取りにさせて帰国させ、代わって寛文の寺院弾圧で還俗した僧のうち、定職をもたない者などを入植させている(「備陽国史類編」池田家文庫など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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