金白峰(読み)きんはくほう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「金白峰」の意味・わかりやすい解説

金白峰
きんはくほう / キムベクポン
(1927― )

韓国(大韓民国)の女流舞踊家平壌(ピョンヤン)生まれ。ソラボール芸術大学舞踊科卒業(1966)。日本の松蔭(しょういん)高等女学校、東京の崔承喜(さいしょうき)舞踊研究所を卒業して帰国後、平壌の崔承喜舞踊研究所で創作舞踊を学び活躍中、朝鮮戦争で韓国に越南。1952~62年、金白峰舞踊研究所を主宰。伝統的な世界を素材とする作品が多く、新作にも意欲的で、海外公演も多い。作品に『わが村の話』(1956)、『巫舞』『狂乱祭壇』(ともに1959)、『沈清』(1975)、『曼陀羅(まんだら)』『崔承喜――昨日と今日』(ともに1996)、『あー金白峰60周年記念講演』(1997)、88年ソウル・オリンピック開幕式「よき日」の振り付けほか多数。著作に『舞踊教育の理念と指導原理』(1965)、『鳳山(ポンサン)仮面劇』(1975)がある。慶煕(けいき)大学舞踊科教授を経て名誉教授。芸術院会員。1962年ソウル市文化賞、75年韓国芸術院賞受賞、81年韓国宝冠文化勲章受章。

[金 両 基]

『金白峰・安秉憲著、李賢進訳「歌舞と文学 韓国舞踊史における舞踊家「崔承喜」の位相」(森永道夫編『芸能と信仰の民族芸術』2003・和泉書院・所収)』

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