改訂新版 世界大百科事典 「鉢花」の意味・わかりやすい解説
鉢花 (はちばな)
potted-flower
観葉植物のように葉を観賞することを主体とする鉢物に対し,花の咲く鉢物の呼名。鉢植えの一・二年草(プリムラ,シネラリアなど),多年草(ポットマム,ディモルフォセカ,セントポーリア,ベゴニアなど),球根性の草花(シクラメン,グロキシニアなど),花木(温帯産のアジサイ,アザレアなどと熱帯産のフクシア,ハイビスカス,ハナキリンなど)が中心で,観葉植物でも花の咲くアナナス類やアンスリウムなどは含めない。
鉢花という呼名は,1965年前後からポットマム,シクラメン,プリムラ・ポリアンサスなどが出回るようになってから自然発生的に使われるようになったもので,これらを取り扱う切花・鉢物市場,生産者が観葉植物と区別するために用いたことによる。
執筆者:坂梨 一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報