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銀行の株式保有制限 ぎんこうのかぶしきほゆうせいげん

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知恵蔵2015の解説

銀行の株式保有制限

銀行は本来、元利確実とする預金業務を行っている。預金で集めた資金を株式で運用することは、株式の価格変動リスクを考えれば妥当ではない。しかし従来、日本の銀行は、株式持ち合いの中心的役割を果たし、少なからぬ株価リスクにさらされてきた。1990年以降の下げ相場の中で、銀行の株式大量保有は危機的状況を呈するに至った。2002年1月4日に施行された銀行等株式保有制限法は、銀行の株式保有をTier1自己資本(自己資本比率規制参照)の枠内に制限することを定めた。銀行の株式大量保有を前提とする戦後の日本の金融体質は、間接金融にとっても、直接金融にとっても好ましいものではなかった。間接金融面では、銀行が過大な株価変動リスクを負っていた。直接金融面では、株式の持ち合い先との同額出資の場合に端的に示される資本金の水ぶくれ、議決権の無償取得効果によって、個人投資家資本市場から追う役割を果たした。同法の制定により、本格的に旧来の誤りを正す努力が始まった。銀行が株式保有を自己資本の枠内に収めるべき期限は当初、04年9月中間期末までだったが、03年7月の同法改正により2年間延長され、06年9月中間期末までとされた。

(吉川満 (株)大和総研常務理事 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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