分塊圧延(読み)ぶんかいあつえん(その他表記)blooming

翻訳|blooming

関連語 塑性加工 名詞

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分塊圧延」の意味・わかりやすい解説

分塊圧延
ぶんかいあつえん
blooming

溶融金属合金を鋳造した鋳塊は,そのまま板,形材,棒,線材,管などを製造するには大きすぎるため,寸法の小さいスラブ,ビレットブルームといった中間製品が必要となる。そのための圧延工程を分塊圧延という。断面の大きい素材に大きな圧下を与える必要があるため,使用する圧延機は 1m以上の大径のロールを備えた2段圧延機が多い。ビレットやブルームを圧延するためにはロールに溝を刻んだ孔型圧延機や四方から圧下する機能を備えたユニバーサル圧延機が使用される。しかし,スラブ,ビレットやブルームを溶鋼から直接連続的に鋳造する連続鋳造技術が普及したので,分塊圧延は現在ほとんど姿を消している。 (→圧延 , 金属の塑性加工 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の分塊圧延の言及

【圧延】より


[圧延工程]
 金属材料は圧延によって,板,棒,線,形材,管などに加工されるが,その際に材料を加熱した状態で行う熱間圧延hot rollingと,加熱しないで行う冷間圧延cold rollingとがある。熱間圧延は大きな変形が可能であり,インゴットを分塊圧延したり,板材,形材の圧延に適しているが,仕上げ面が酸化される欠点がある。冷間圧延は小さな変形しかできないが,表面状態が良い加工ができるので,製品の仕上げに利用されることが多い。…

※「分塊圧延」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む