チェコの作家カレル・チャペックの童話で、童話集『九つのお話と、も一つおまけのヨゼフ・チャペックのお話』中の一編。1932年刊。ただし、日本では童話集全体の題名として有名になっている。この童話集は、兄ヨゼフの挿絵入りで、魔法使い、王女様、妖精(ようせい)、河童(かっぱ)のようなおとぎ話的存在ばかりでなく、医者、郵便局員、警官、浮浪者など、日常生活で子供とよく接触する人たちをも主人公にし、思いがけぬ空想や現実社会への批判を、ユーモアに満ちた表現で軽妙に語っている。大人も楽しめる世界児童文学中の傑作で、わが国では、中野好夫の名訳により広く読まれ、愛好者も多い。
[飯島 周]
『中野好夫訳『長い長いお医者さんの話』(岩波少年文庫)』
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...