Nagasaki metamorphic rocks
長崎県西彼杵(そのぎ)半島・野母半島および熊本県天草下島に分布する低温高圧型変成岩類の総称。橘行一(1955)命名。これら3地域の変成岩類は構造・岩相・変成度がそれぞれ異なっており,南北に連続した地質体というよりは,断層によって分断された地質体が南北に分布しているととらえるべきである。特に野母半島では,480Maの変斑れい岩,250〜160Maの低変成度の結晶片岩,そして90〜80Maの結晶片岩と蛇紋岩類が低角の断層で接するという複雑な構造を呈する。天草高浜では,長崎変成岩と白亜紀姫野浦層群の間に132〜120Maの高温変成岩マイロナイトの薄層が発達する。野母半島にも城山マイロナイトと呼ばれる同様のものがある。西彼杵半島西縁部にはマイクロダイヤモンドを含む超高圧変成岩が蛇紋岩メランジュ中に産する。長崎変成岩類は長くその帰属が問題とされたが,以上のような多様な変成年代と岩石構成や九州の地体構造から考えて,三郡帯,三波(さんば)川帯,琉球変成帯のいずれに属させるのも困難である。参考文献:西山忠男(1989) 地質学論集,33号
執筆者:唐木田 芳文・西山 忠男
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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