長期分析・短期分析(読み)ちょうきぶんせき・たんきぶんせき(その他表記)long run analysis and short run analysis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長期分析・短期分析」の意味・わかりやすい解説

長期分析・短期分析
ちょうきぶんせき・たんきぶんせき
long run analysis and short run analysis

ミクロ経済分析において,その対象が長期的な現象である場合を長期分析短期的な現象である場合を短期分析という。ミクロ分析では通常 A.マーシャルに従って,生産設備が一定の条件のもとで需要の変化に応じて変動する生産量や費用に関する分析を短期分析,生産設備が変動する (したがって投資が行われる) という仮定のもとでの需要に対する企業行動の分析を長期分析という。なおマクロ分析では,経済の資本蓄積量に変化がない場合の産出量や雇用水準の分析を短期分析といい,資本蓄積量が変化し,人口や技術といった経済の基礎的な要素も変化している経済分析を長期分析ということもあるが,長期,短期の区別は価格分析で用いる場合がほとんどである。

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