長門深川廃寺跡
ながとふかわはいじあと
[現在地名]長門市西深川 板持
深川川によって扇端部が削られた板持扇状地末端部の台地にあり、標高約二〇メートル、比高約一〇メートルで、古くから安楽寺跡とよばれていた。
現在心礎が置かれている水田付近は、築地・下築地など寺院跡を裏付ける地名のほか礎石が散在し、古瓦や須恵器の破片が出土した。また唯一の記録として、近くの飯山八幡宮所蔵大般若経第一巻の奥書に「永徳元年辛酉四月廿六日始之、大願主安楽寺住持氏曇」とあり、室町時代初期に安楽寺と称する寺院が存在したことが確認される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 