長面浜(読み)ながつらはま

日本歴史地名大系 「長面浜」の解説

長面浜
ながつらはま

[現在地名]河北町長面

追波おつぱ湾に注ぐ追波川河口の南側、入海である長面浦西岸に面した漁村。慶長五年(一六〇〇)の葛西大崎船止日記(伊達家文書)の葛西中に「なかつらの内 舟壱そう」とある。桃生郡南方大肝入の支配下で、南方十五浜じゆうごはまに属した。正保郷帳では田一〇貫六五三文・畑五四三文で柴山と注され、ほかに新田一貫二八八文。「安永風土記」では田畑の高三一貫二一九文、海上高一貫五九四文、人頭九二人、人数四六九、馬九、船五〇。産物は蛤・蠣・小肴・鰊であった。文政一一年(一八二八)の高三一貫一六九文、人頭七六人、人数四〇七(「桃生南北本吉南方風土記」及川徳松家文書)であったが、天保九年(一八三八)の人別帳(「河北町誌」所収)では人頭六一人、人数二三一で、天保飢饉のため著しく減少した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android