間然する所なし(読み)かんぜんするところなし

精選版 日本国語大辞典 「間然する所なし」の意味・読み・例文・類語

かんぜん【間然】 する=所(ところ)[=事(こと)]なし

  1. 少しも非難するところがない。非の打ち所がない。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「梅翁の句に間然(カンゼン)する事なし」(出典俳諧・破邪顕正返答(1680))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「間然する所なし」の解説

間然するところなし

非のうちどころがないこと。少しも欠点がないこと。

[使用例] すでにこういう風な模範的な間然するところなき忠臣孝子貞女を押し立てて、それらの存在を認めるくらいだから[夏目漱石文芸道徳|1911]

[由来] 「論語泰伯」に見える孔子のことばから。古代中国の伝説的な王、政治のやり方について、「吾、間然すること無し(私が欠点を指摘できるようなことはない)」とくり返して述べて、称賛しています。

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