朝日日本歴史人物事典 「間重新」の解説
間重新
生年:天明6(1786)
江戸後期の天文家。間重富の長男。大坂長堀富田屋町の生まれ。13歳で天文観測技術を身につけ,15,6歳ごろ松岡能一について数学を学び,いずれにも豊かな天分をあらわした。父重富が江戸天文方に出向している間は大坂で御用測量を行い,19歳の冬からは独立して観測をするようになり,観測技術においては当代随一といわれた。生来の病身でありながら53歳で病没するまでの40年間,孜々として観測を続け記録は江戸の天文方渋川景佑に送った。重新は理論家ではなく観測技術家であり著述は少ないが,観測技術を改良発展させた功績は大きい。
(内田正男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報