阿多福(読み)おたふく

精選版 日本国語大辞典 「阿多福」の意味・読み・例文・類語

おたふく【阿多福】

〘名〙
※雑俳・柳多留‐二三(1789)「しほふきおたふくをして髭(ひげ)をそり」
② ①のような醜い顔の女。多くは女をあざけっていう。おかめ。三平二満(さんぺいじまん)
浄瑠璃神霊矢口渡(1770)三「あのおたふく。腕は松の木腰は臼泣声猪(ぶた)に似たりけり
③ (②から転じて) 自分の妻のことを謙遜していう。
④ ①の顔をした焼き物の人形。
※滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下「伏見焼のおたふくだぜ。布袋の水入れと夫婦になればいい」
⑤ 中限(なかぎり)相場が当限(とうぎり)及び先限(さきぎり)にくらべて安いこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「阿多福」の意味・読み・例文・類語

お‐たふく【×阿多福】

阿多福面」の略。
おたふく面のような顔の女性。多く、醜い顔の女性をあざけっていう語。
阿多福風邪」の略。

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