阿蘇惟豊(読み)あそ・これとよ

朝日日本歴史人物事典 「阿蘇惟豊」の解説

阿蘇惟豊

没年永禄2.11.7(1559.12.5)
生年:明応2?(1493)
戦国時代阿蘇大宮司。惟憲の子。兄惟長が菊池氏家督を継いだため,永正4(1507)年大宮司となる。同10年惟長に大宮司の職を追われるが,日向国鞍岡の甲斐氏の援助を得て同14年に復帰。以後益城郡矢部の浜の館にいて,岩尾城を拠点に阿蘇・益城2郡を領有した。天文13(1544)年,禁裏修理料献上の功により,後奈良天皇の勅使烏丸中納言光康を迎えて従三位に叙され,同18年には従二位に昇進。守護大友氏など外部勢力の圧力が強まるなか,中央の伝統的な権威を借りることで対抗しようとしたのだろうか。

(柳田快明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阿蘇惟豊」の解説

阿蘇惟豊 あそ-これとよ

1493-1559 戦国時代の武将
明応2年生まれ。菊池氏をついだ兄の惟長(これなが)(菊池武経(たけつね))より,肥後(熊本県)阿蘇大宮司(だいぐうじ)職をひきつぐ。永正10年惟長に大宮司職を追われたが,日向(ひゅうが)(宮崎県)にのがれ甲斐親宣(かい-ちかのぶ)の援助をえて14年復帰。永禄(えいろく)2年11月7日死去。67歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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