降り紛ふ(読み)フリマガウ

デジタル大辞泉 「降り紛ふ」の意味・読み・例文・類語

ふり‐まが・う〔‐まがふ〕【降り紛ふ】

[動ハ四]区別がつかないほど入りまじって降る。
「秋深くなりにけらしな鈴鹿山紅葉は雨と―・ひつつ」〈新勅撰・雑四〉
[動ハ下二]入りまじって降って区別がつかないようにする。
「花残るころにや分かむ白雪の―・へたるみ吉野の山」〈秋篠月清集

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「降り紛ふ」の意味・読み・例文・類語

ふり‐まが・う‥まがふ【降紛】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ハ行四段活用 〙 違う種類のものが入りまじって降り、見わけにくくなる。見わけがつかないように降る。
    1. [初出の実例]「矢釣山木立も見えず落乱(ふりまがふ)雪に騒ける朝楽しも」(出典万葉集(8C後)三・二六二)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 降って入りまじるようにする。入りまじって降り、区別しにくいようにする。
    1. [初出の実例]「草も木もふりまがへたる雪もよに春待つ梅の花のかぞする〈源通具〉」(出典:新古今和歌集(1205)冬・六八四)

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