降誕会(読み)こうたんえ

精選版 日本国語大辞典 「降誕会」の意味・読み・例文・類語

こうたん‐え カウタンヱ【降誕会】

〘名〙 (「ごうたんえ」とも)
① 四月八日に釈迦(しゃか)誕生日を祝う法会(ほうえ)灌仏会(かんぶつえ)花祭。《季・春》
※東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉四月暦「四月に入ってから八日前後までには、此降誕(カウタンヱ)と云ふものを催して」
宗祖高僧などの誕生の日を祝う法会。真宗本願寺派では、明治二〇年(一八八七)以来、五月二一日を開祖見真大師の降誕の日とする。同大谷派では四月一日を宗祖降誕の日とし、天台宗派では八月一八日を伝教大師、真言宗では六月一五日を弘法大師浄土宗では四月七日を円光大師、日蓮宗では二月一六日を日蓮上人の降誕の日とする。

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デジタル大辞泉 「降誕会」の意味・読み・例文・類語

ごうたん‐え〔ガウタンヱ〕【降誕会】

4月8日釈迦の誕生を祝う法会。花祭り灌仏会かんぶつえ 春》
仏教の諸宗派で、その宗祖の誕生を記念して行う法会。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「降誕会」の意味・わかりやすい解説

降誕会
ごうたんえ

灌仏会」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の降誕会の言及

【灌仏会】より

…釈迦が誕生したといわれる4月8日,すべての仏寺で行われる法会であり,日本では花御堂の中央におく水盤の中で,小さい金銅の誕生仏の像の頭上に甘茶を灌(そそ)ぐ祭りをいう。古くは,仏生会(ぶつしようえ),仏誕,降誕会,浴仏斎,竜華会(りゆうげえ)などの名があるが,今では,民族のちがいを超えて国際化し,世界各地の仏教徒がこれに参加する。元来は,インド仏教徒のあいだに,釈迦の誕生に関する奇瑞を伝えて,九竜が天より下って香水でその身を灌浴し,地下より蓮花がわき出て足を支えたとし,また釈迦は四方に周行すること7歩,左手をあげて天を指し,右手を下げて地を指し,天上天下唯我独尊と叫んだという,いわゆる八相成道(はちそうじようどう)の説があって,早くこれを仏教徒共同の祭りとする風が生じた。…

【ベーサカ祭】より

…南方仏教で,釈迦の誕生,成道(じようどう),入滅を祝って行われる祭り。中国や朝鮮,日本などの北伝(大乗)仏教では,釈迦の誕生,成道,入滅はそれぞれ別の日のこととされ,それらの日ごとに祝われる(たとえば,4月8日の降誕会(ごうたんえ)または灌仏会(かんぶつえ),12月8日の成道会(じようどうえ),2月15日の涅槃会(ねはんえ)など)。一方,スリランカやミャンマー,タイなど南方仏教の諸国では,これらはいずれもインド暦で第2月とされるバイシャーカvaiśākha月の満月の日のこととされ,毎年,この日にあたる5月末から6月初めの満月の日を中心に,盛大な祭りが行われる。…

※「降誕会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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