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花祭 はなまつり

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

花祭
はなまつり

愛知県東栄町豊根村を中心に,旧暦霜月,今日では 11月から 3月にかけての時期に集落ごとに行なわれる神楽の祭り。土地の人々は単に「花」と呼ぶことが多い。舞庭につくったかまどで湯を立てて夜通し行なわれ,祭りの司祭者の太夫とそれを補佐する宮人(みょうど)による神事と,種々の神楽とで構成される。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

花祭

国の重要無形民俗文化財で、神と人との和合、五穀豊穣(ごこくほうじょう)、無病息災を祈る神事芸能。室町・鎌倉時代に山伏や修験者によって伝えられたと言われる。奥三河地方では、11月から翌年3月にかけて、天竜川水系に沿う東栄町や豊根村、設楽町津具地区で週末や正月を中心に繰り広げられる。

(2015-04-12 朝日新聞 朝刊 名古屋・1地方)

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デジタル大辞泉の解説

はな‐まつり【花祭(り)】

4月8日の釈迦(しゃか)の誕生日に修する灌仏会(かんぶつえ)の通称。 春》
愛知県北設楽(きたしたら)郡を中心に、年末から正月にかけて行われる祭事。祭場の中央にかまどを築いて湯釜を据え、その周囲でさまざまの舞が行われる。花神楽。 冬》「山やまは霧に眠りて―/鴻村」

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デジタル大辞泉プラスの解説

花祭

愛知県北設楽郡地域の各地で、11月~3月にかけて行われる湯立神楽を総称していう。集落ごとに形式は若干異なるが、煮立てた湯の入った釜の周囲で徹夜で舞う点は共通。「花祭」の名称は、深夜に行われる稚児舞の演目「花の舞」から。1976年、国の重要無形民俗文化財に指定。

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世界大百科事典 第2版の解説

はなまつり【花祭】

普通は4月8日の灌仏会(かんぶつえ)を花を飾りたてて行うことから花祭という。近世に,浄土宗が灌仏会を花祭と称してから,この名称が一般に広まった。 民俗学では,花祭といえば灌仏会のことではなく,愛知県北設楽郡を中心に長野・静岡・愛知の県境の二十数ヵ所に分布する霜月神楽(しもつきかぐら)をいうことが多い。花祭は花神楽ともいわれ,現在では十数ヵ所に減り,祭日も旧霜月から1月初旬に変わり,内容もしだいに略化されつつある。

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世界大百科事典内の花祭の言及

【鬼】より

… 一方霊力によって悪魔をはらう鬼もある。このような鬼が登場してくるものとして愛知県北設楽郡の村々で行われている花祭がある。この祭りには榊鬼(さかきおに)が登場する。…

【神楽】より

…この流派が最も広く分布しているが,高千穂神楽では採物神楽に傾き,江戸の里神楽では神話のことごとくを黙劇に仕組むというように能に傾いている。(3)湯立神楽は神聖な湯花に触れて祝福を得ようとするもので,伊勢神宮外宮(げくう)の御師(おし)と呼ぶ外勤神職団によって広められ,伊勢流と呼ばれているが,今は伊勢になく,秋田県平鹿郡の保呂羽山波宇志別神社の霜月神楽や愛知県の花祭などに残されている。湯釜をすえて神々を勧請(かんじよう)し,数々の潔(きよ)めの舞を舞い,ときには見物人に湯花を振りかけるのである。…

【霜月祭】より

…北九州の丑の日祭,奥能登のアエノコト,天草や長島の山祭,中国地方の先祖講,ダイジョウ講のほか,各地の氏神祭や大師講などが代表的なものといえる。また三遠信の国境地帯の遠山祭,冬祭,花祭や秋田県保呂羽(ほろは)山の霜月神楽のように神楽形式の祭りを行う場合も多い。南島の霜月祭,冬折目は本土とは異なり,里芋,甘藷,山芋など芋類の収穫祭となっており,より古い形ではないかとみられている。…

【天狗】より

…これに対して愛宕の天狗と中国から渡った是害房(ぜがいぼう)天狗が,比叡山の高僧に散々こらしめられるというのが《是害房絵詞》で,ともに天狗のイメージの種々相を活写した中世の絵巻物である。また山村における天狗の祭りとこれに伴う天狗の舞を芸能化した代表的民俗芸能は,奥三河の花祭である。この祭りは山頂の高嶺(たかね)祭で山神天狗をまつり,その天狗天白を祭場(舞所(まいと))の屋根棟に迎えて,その下で徹宵の舞が行われる。…

【民俗芸能】より

…祭場の中央で煮立てた湯を神に献じ,神の息吹きのかかったその湯をまわりの人々に浴びせることで魂の再生をはかろうとする。これも鎮魂の意義をもつ神楽で,巫者が採物で神を迎え,のちに仮面の神役が出て鎮魂の所作を行う形が愛知県の花祭や,長野県の遠山祭,冬祭などにみられる(霜月神楽)。また獅子頭(ししがしら)を御神体と仰ぎ,それを捧げて人家を訪ね,悪魔払いの祈禱舞を演じる風が,東北の山伏神楽や番楽,関東・関西の太神楽などにある。…

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