軍陣において野外宿営の際などに、周囲を囲んで張り巡らす幕。軍幕ともいう。古く軍防令(ぐんぼうりょう)に兵士10人に紺布幕1張を要すとの規定もあり、奈良時代にも軍事に幕を用いたと思われる。『今昔物語』に、武人の寝所の周囲に防御のため大幕を張ったとの記事もある。風をはらむことにより矢の勢いをそいだものである。『前九年合戦絵巻』『後三年合戦絵詞(えことば)』には、すでに家紋をつけた幕を陣所に用いたようすが描かれている。室町時代には一定の形式も生じた。江戸時代の形式は、『本朝軍器考』などによれば幅は五幅(いつの)(約1.5メートル)、長さは2丈8尺(約8.4メートル)、幕をたてる串(くし)である幕串(まくぐし)は、大将10本、軍士8本、乳(ち)に通す手綱は白と黒と青の布縄で、定紋は5か所ないし3か所、7か所につけるとする。また陣幕を洗うことは不吉とされた。
[齋藤愼一]
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