雌鹿塚遺跡(読み)めがづかいせき

日本歴史地名大系 「雌鹿塚遺跡」の解説

雌鹿塚遺跡
めがづかいせき

[現在地名]沼津市原 女鹿塚

はらの街区の北西方、かつて浮島うきしまヶ原とよばれた低湿地帯にある。浮島ヶ原標高は平均一・五メートルで、そこに一メートルほど瘤状に突出したところが二ヵ所みられ、一方は雌鹿塚、西隣の今一つの突出部は雄鹿おが(弥生時代から古墳時代にかけての遺跡が営まれている)とよばれる。当遺跡で発見された住居跡四一基・掘立柱建物跡三基・溝状遺構一一本、湧水遺構などはすべて弥生後期のもので、住居跡などは標高〇メートル付近に集中してみられた。遺跡が湿潤地形に立地していたので鳥形木製品や舟形木製品などの弥生の木製祭祀具がよく保存され、田下駄や杓子・機織機等の木製品のほかに、忠実に表現された鹿の土製品(五センチほど)もあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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