雲陽軍実記(読み)うんようぐんじつき

日本歴史地名大系 「雲陽軍実記」の解説

雲陽軍実記
うんようぐんじつき

一冊 河本隆政著

成立 天正八年

写本 広瀬町城安寺・東京大学史料編纂所

解説 戦国期の出雲の覇者尼子氏興亡の六〇年を描いた軍記物。尼子氏の家臣だった著者が自分の体験や見聞をもとに著したもので、成立は著者八七歳の年で、山中鹿介幸盛が殺害され、尼子氏が名実ともに滅亡した二年後のことであった。内容は文明一八年尼子経久が富田城を攻略し、山陰に覇を唱えてから尼子勝久が自刃して滅びるまでを、編年形式で項目を立てて記している。軍記物としては山陰・山陽の戦国乱世を記した史料のうち成立年代が古く、この時期を知るには欠くことのできないものといえる。

活字本 「雲陽軍実記」「尼子毛利合戦雲陽軍実記」

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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