電離水素領域(読み)デンリスイソリョウイキ(英語表記)ionized hydrogen region

デジタル大辞泉 「電離水素領域」の意味・読み・例文・類語

でんり‐すいそりょういき〔‐スイソリヤウヰキ〕【電離水素領域】

HⅡ領域

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改訂新版 世界大百科事典 「電離水素領域」の意味・わかりやすい解説

電離水素領域 (でんりすいそりょういき)
ionized hydrogen region

HⅡ領域ともいう。光や電波でよく見える領域の一つで,オリオン星雲オメガ星雲などの物理的呼名である。これらの領域は電離した水素や,酸素炭素などの再結合線スペクトルによって観測され,美しい雲のように輝くので散光星雲とも呼ばれる。表面の温度が数万Kの大きな明るい星の周囲の水素原子は,星からの強い紫外線のために電離されて,イオン密度はきわめて小さい(10~100個/cm3)が,直径10~100光年の巨大なプラズマ領域を作る。散光星雲の写真でもわかるように光の領域では暗黒雲にかくされやすい。電波の観測では電離領域の元の形をそのまま見ることができるので,光と電波とで相補的な研究を行う。近年は,電離水素領域に付随した分子雲赤外線星が見つかり,これらを星の誕生と結びつける研究が盛んである。
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百科事典マイペディア 「電離水素領域」の意味・わかりやすい解説

電離水素領域【でんりすいそりょういき】

中性水素領域

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