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分子雲 ぶんしうんmolecular cloud

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

分子雲
ぶんしうん
molecular cloud

星間分子のミリ波スペクトル線の電波観測によって存在が明らかになった,低温で高密度の星間ガスの雲。銀河系星間物質の二大成分(分子ガスと中性水素ガス)のうち,分子ガスからなる雲である。光では暗黒星雲として観測される。主として水素分子からなり,一酸化炭素など多量の星間分子および星間塵(ダスト)を含んでいる。直径は 30~300光年,質量は 1万~100万太陽質量の雲で,それより希薄な中性水素ガスのなかに漂っている。恒星は,分子雲のなかでも高密度,低温のガス塊がみずからの重力で収縮して誕生する。したがって分子雲は星形成の母体である。オリオン大星雲のように生まれたての高温度星の近くには分子雲が存在している。銀河系全体でみると,中心から 2万光年あたりまでの円盤の星間ガスはおもに分子雲(分子ガス)からなり,銀河面にはりついて分布しており,外側では中性水素ガスが多い。

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大辞林 第三版の解説

ぶんしうん【分子雲】

低温・高密度の星間雲。星間分子や星間塵を多く含み、その一部は暗黒星雲として観測されることもある。一つの広がりで太陽の1万~1000万倍の質量をもち、この中から恒星が生成される。星間分子雲。

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世界大百科事典内の分子雲の言及

【星間分子】より

…波長1mm~1cmのミリ波帯に集中するこれら星間分子の電波スペクトル線を電波望遠鏡で観測することにより,1970年以降宇宙空間物質の研究が著しく進んだ。それによれば,星間分子は微細な固体微粒子と共存してごく低温の分子雲と呼ばれる巨大なガス雲を形成しており,これが銀河系内において星を次々と生み出す母体となっている。星間分子は現在五十数種類が知られているが,その中にはアンモニア,ホルムアルデヒド,メチルアミンなど生命と関係の深い分子も多く,星間分子雲からの惑星系形成とともに,星間分子と生命の関係にも興味がもたれる。…

※「分子雲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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